女は運転に向いていない!? 独女のドライブ事情とは


女は運転に向いていない!? 独女のドライブ事情とは
今年1月2日、アナウンサーの千野志麻さんが、静岡県沼津市の駐車場で自動車死亡事故を起こした。日常で自動車を運転する独女も多いと思うが、車を運転している限り、このような事故を起こしてしまう可能性はゼロではない。そのことを改めて認識させられた出来事だったように思う。
今回の事件に限らず、“女性ドライバー”という存在は、しばし「運転に向いていない」などとやり玉に挙げられることがけっこうある。実は2008年に当連載でも「だから女の運転はダメなんだと言われないために」というテーマで女性ドライバーに関する問題定義をしているのだが、実際日頃運転をしている独女たちにそのような意識はどのくらいあるのか?

「私も運転は嫌いだし、苦手。だから女性の運転について下手だといわれても何もいえません」と語るのは、運転歴9年の春香さん(38歳)。春香さんの運転エリアは地元の広い道限定。地元以外では運転することができず、駐車は運転手側に駐車スペースがないとできないという。

一方、春香さんと同じく「運転は苦手!」と自認する凛子さん(36歳)も「もともと運動神経も悪いし普段からよく転ぶタイプなので、周りはみんな“お前は運転に向いていない!”っていいますね。でも住んでいる場所が田舎なので、仕方なく運転しています」と語る。

「だから慎重に運転しているんですが、やはりあおってくる車がいるんですよ。そうなるとパニックになってウインカーと間違えてワイパー動かしたり、右と左を間違えたりしちゃうんです。だからよく、交通事故の理由に“アクセルとブレーキを間違える”という話がありますけど、あれまったく他人事じゃないですね」
 
ちなみに2010年、バルクが行った「自動車に関する調査」によると、運転が「あまり得意ではない」「まったく得意ではない」とする女性の割合は28.9%。一方男性のほうは13.3%と倍以上差があるという結果となっている。やはり運転に苦手意識を持つ独女は多いのだ。

そしてその苦手意識が、やがて独女をペーパードライバーにするケースも。
合宿で運転免許を所得した優子さん(30歳)は「合宿では田舎道だったので、都会の道が怖い」という理由でペーパードライバーになってしまったという。

「免許とってから一応3回くらいは運転しましたけど、助手席の母に『危なっかしくて見てられない』と言われて、やっぱり自分は運転が向いていないんだと思いました。あと運転していると“教習所では習わない暗黙のルール”があるじゃないですか。そういうのもさっぱり分からず、苦手意識だけが膨らんで今に至ります」

「運転が苦手」という独女に話を聞いていると、みんな「自分は運転が向いていない」という苦手意識が共通しているように感じる。やはりそれは、巷で言われる「女性は運転に向いていない」という説と合致しているのか?

しかし筆者は以前、教習所の教官をつとめている人に「女性は男性に比べてやはり運転が下手なんですか?」と聞いたことがあるのだ。その結果、返ってきた答えは意外なものだった。

「男女の運転技術にほとんど差はないですよ。MT車ならともかく、AT車に運動神経はほとんど必要ない。違いがあるとしたら、女性は極端に『運転が苦手』という意識が強いこと。つまり精神的な違いが大きいんです」

その教官の説を信じるならば、独女でも運転に自信を持てば運転の技術は向上することになる。しかし、彼女たちが運転に自信を持つには、一体どうしたらいいのか?

「運転の上手い下手は男女の違いというより個人差だとは思いますが、確かに男っぽい女性とか、自分に自信がある人は堂々と運転するせいか、運転が上手いと思う。私の周りで『運転好き!』『車好き!』という人は、けっこうサバサバしている人が多いですね」

そう分析するのはMT運転免許を所有する春江さん(38歳)だ。確かに独女はこの「自分に自信を持つ」ということを苦手としている人が多いように思う。結局運転技術もそこにつながっているのかもしれないと考えると、女性が自信を持って運転するということはけっこう根深い問題かもしれない。

それに加えて筆者が個人的にお願いしたいのは凛子さん同様「慎重に走る女性ドライバーをあまりあおらないでほしい」ということ。運転に自信がない女性ドライバーを動揺させることは、運転の自信を失わせるだけではなく、大事故にもつながりかねない。男性の皆様には“褒めて伸ばす”という精神で、女性の運転を見守っていただきたい(橋口まどか)


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