対談者は、峰なゆか(元AV女優・漫画家)、湯山玲子(著述家)、能町みね子(漫画家・著述家)、小島慶子(タレント・エッセイスト)、おかざき真里(漫画家)の5人。豪華対談陣と雨宮さんのさまざまな実体験や視点から“女子”という生き物を浮き彫りにし、こじらせたときの脱出法や対策を教えてくれる。
今、「恋愛がうまくいかない」とか「自分に自信が持てない」、「女子力のなさに我ながらガッカリ」という独女に、本書のなかの名言をお届けしよう。
『脳内のイケてる男子が“ドブスが色気づいて今さらスネ毛剃ったところで意味ねーから!”って言ってくる』(峰なゆか)
小・中学生の頃、自分が“ゲロブス”だと思っていた峰さんは、子連れのブサイクなオバサンを見かけると「あの人はセックスをした。私はあの人以下なんだ」とさらに落ち込んだとか。うむ…これは重症だ。こじらせ女子は常に脳内で戦っている!?
「30代で何かやるとしたら、小さくても冒険をすること。人間はちょっと無理めなことを達成したときに、すごい快感を覚えるようにできてるんですよ」(湯川玲子)
雨宮さんが「すごく楽しい生活を送ってても“女だから”とか“女なのに”という視線を向けられて思い悩む」という気持ちを湯川さんに伝えると「暇だから思い悩むのよ…」と言い、続けて上記のように語った。
『一生誰とも付き合えないかもしれないっていう恐怖におびえているから、とりあえず“好き”とか“付き合いたい”とか言われたら付き合いますよね』(雨宮まみ)
女としての劣等感で共感する部分が多い雨宮さんと能町みね子さんの体験談から。恋愛にいちばん大事な相手への好意はそっちのけで、付き合うことのみに集中してしまう。冷静に考えればおかしいのだが、こじらせている時期は気づきにくい失敗なのかも。
『処女であることのプライドなんかひとつもないですよ。誇れることもない』(能町みね子)
男性の童貞と違って、「処女のメンタリティは持ってても何も起こらない。開き直ることもできない」と続けていう。確かに男子の童貞はネタになるが、処女は同性にすら言いにくいコトだ。
『誰もしていないレースを、彼女だけがしてたんです。私たちは勝手に走らされて挙げ句の果てに勝利宣言。犬におしっこかけられている電柱の気分ですよ』(小島慶子)
職場や友人間で勝手にライバル視されているというのはよくあることだ。このことを受け雨宮さんが「私は周りを見て焦ったり落ち込みそう」と答えると、小島さんは「女の人生はこういう仕掛けられたレースをいかにかわしていくかが大事」とコメント。なるほど、肝に銘じよう。
『男の子より女の子は生き物としてこじれやすいんです』(おかざき真里)
おかざきさんは女子を“こじらせる”メカニズムを解説してくれた。その原因は幼児の頃の口唇期にあるという。まずは、男子は異性(母)と愛情の交換ができるが、女子はその相手が同性であること。この時期に異性(父)とも同じようにできればいいが、どこの家庭も働き盛りの父は家にいない。だから異性に愛されている承認を得られないまま成長してしまうこと。しかも運悪く次に出会う恋人がろくでもないと、異性への不信感や自信喪失につながり、“こじらせ”が悪化する。つまり、生まれながらにして女子はこじらせやすいということなのだ。
筆者の独断でチョイスした名言だったが、読者のみなさんの心に届いただろうか。本書にはまだまだ紹介できなかった名言がたくさんあるので、ぜひ全編を通して読んでみることをオススメしたい。(パンチ広沢)
『だって、女子だもん!!』(ポット出版)\1,365
著者/雨宮まみ、峰なゆか、湯川玲子、能町みね子、小島慶子、おかざき真里
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